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2022.09.21 Sponsored

大阪のキッズダンススクールが広告費ゼロでFC本部になれた理由、リディアダンスアカデミー三木代表インタビュー

(編集部注)こちらの記事は、フィットネス業界誌「BEHIND THE FITNESS」にて、2022年3月24日に公開された記事をフランチャイズワンニュースに移植したものです。記事内容は3月24日時点の情報です。

大阪に本社を置く株式会社スポーツ&ライフ・イノベーション(旧 株式会社BOMAHO)が運営するダンススクール業態「リディアダンスアカデミー(以下、リディア)」がコロナ禍にも関わらず業容拡大している。

リディアは3歳から通うことのできるダンススクール。会員年齢の構成比は幼児(3〜6歳)が30%、キッズ(小学生)60%、一般(主に中高生)10%となっており、基本的には3歳〜12歳までがメインのターゲットだ。

現在、リディアが開校している教室は、直営・フランチャイズ合わせて全国14教室。大阪は直営で9教室、大阪以外のエリアはフランチャイズで5教室となっている。

リディアダンスアカデミー公式サイト

同社はこれまで直営による出店を中心に進めてきた。直営展開と並行しフランチャイズ展開の準備を進めてはいたものの、実際にフランチャイズ募集を公に行ったことはなかった。しかし、リディアの収益性や業態の特徴が口コミで伝わり、この1年足らずでフランチャイズ5教室の開校につながっている。

今回、同社が本格的にフランチャイズの募集を開始するにあたり、フランチャイズオーナーは何故リディアを選んでいるのか・業績拡大の背景・フィットネス領域との親和性など、事業成長のヒントを得るべく、リディア代表の三木侑平氏に話を聞いた。

リディアはFC店舗の運営もFC本部が行います

―― この1年でフランチャイズの募集広告ゼロで5教室も開校したと聞きました。かなり珍しいことですよね。(聞き手:BEHIND THE FITNESS編集長の岩本)

リディア三木社長:はい、弊社はこれまで直営のみで展開してきました。直営の展開と並行して、フランチャイズ展開の準備も行ってはいたのですが、まだ実際の募集は行っていませんでした。ホームページにFC募集のページすらないんですよ。ところがこの1年くらいで、立て続けにオーナーさんの方から「リディアをフランチャイズでやりたい」とお声がけ頂き、開校に至りまして。正直、私自身も驚いています(笑)

三木 侑平(みき ゆうへい)株式会社スポーツ&ライフ・イノベーション(旧 株式会社BOMAHO)代表取締役。元エアロビクスのインストラクター。専門学校にて約500名のインストラクターを輩出、その後スポーツクラブの立ち上げを経て2011年8月に創業。現在、同社の経営以外にプロサッカーチームのプロモーション担当や、通信高等学院の学院長も兼任。

―― 口コミとかそういうことなのでしょうか。

そうですね、現時点でフランチャイズはオーナーさんが3名で5教室という状態なんですが、2名は完全に知り合いから噂を聞いてご連絡頂いた形です。もう1名のオーナーさんは、小学生向けのサービスを検索している中でリディアのホームページを見つけ「フランチャイズはやっていませんか?」とお問い合わせを頂きました。

―― 口コミの内容が気になりますね。

もちろん「儲かる・儲からない」といった収益性の部分はあると思うのですが、おそらく一番魅力的に映っているのは「開校したあとの運営はFC本部が行う」ということかなと思っています。FCオーナーさんは教室がオープンしても教室運営を行う必要はありません。ダンスを教えるインストラクターの採用も、募集・面接・研修まで全てFC本部が行います。

―― フランチャイズオーナーは運営しないんですか。それは確かに口コミが広がりそうですね。

そもそもダンスを教えた経験がある人ってそんなに多くないですし、マニュアルがあるから教えられるようになるものでもないですからね。でもダンスを習いたい・習わせたいというニーズが高まっているというのは皆さん肌感覚で分かっている。弊社としても教室を増やしていきたいと。ここを解決するために、フランチャイズオーナーさんには主に開業と毎月の広告費の捻出をして頂き、基本的な運営のほとんどはFC本部である弊社が行っています。

市場の成長とともに、ダンスで「飯が食える」人が増えてきた

―― そもそもダンススクールの市場環境はどういった状況なのでしょうか。私自身、ダンスに触れたことがなく、いまいちピンときていない部分がありまして…

ダンススクールの市場はめちゃくちゃ盛り上がっていますよ。とにかく前向きなトピックが多いですね。例えば2012年にダンスが中学校の必修プログラムになったこと、これは強烈でした。

―― 少子化によって地方では野球やサッカーといった団体競技のチームが組みづらくなっていて、逆に卓球のような少人数・1対1で成立するスポーツの競技人口が増えているとも聞きますよね。

ダンスもまさにその領域に該当しています。そのような背景に加えて、2021年にはプロのダンスリーグ「D.LEAGUE」ができました。さらに2024年のパリ五輪ではブレイクダンスが正式競技になりましたから。「ダンスで飯が食える」という環境が整ってきているので、競技人口はさらに増えると思っています。

リディアでは週7回レッスンが行われ、生徒たちは目的のレッスンに参加する

【参考情報】2015年度の国内お稽古・習い事市場規模は1兆9,699億円で、そのうちダンスは11.3%を占めており、金額にすると約2,226億円の市場規模となっている。(矢野経済研究所「お稽古・習い事サービス市場徹底調査 2016年版」)

―― ダンスが必修になった、というのはニュースで見てなんとなく知っていましたが、お話聞いていると「ダンス=趣味」から変化したように感じますね。

おっしゃる通りです。でも「趣味」や「楽しみ」という側面も結構大事なんですね。例えばEXILEのように、ダンスパフォーマンスを中心に据えたエンタメコンテンツは市場拡大に確実に貢献しました。最近だとTikTokには「短時間で音源に合わせてちょっと踊る」という投稿が溢れています。「ダンスをする」「人に見せる」ことへの精神的な抵抗が徐々に下がってきているように思いますし、特に若年層がダンスコンテンツに触れる回数はこの数年で爆発的に増えているように思います。

―― K-POPの影響もかなり大きそうですね。

まさにそうです。リディアのプログラムでは「K-POP」というプログラムにも力を入れているくらいです。子どもたちはYouTubeなんかで韓国アイドルの動画を見て「私もやってみたい」となるわけですから、その時代の「子どもたちがやってみたいダンス」を教えることに、ニーズの本質があると考えています。

リディアは「今の子ども」がしたいダンスを教えているから強い

―― そうか…言われてみればダンスってたくさんジャンルがありますよね。不勉強で申し訳ないのですが、そもそもダンスのジャンルってどんなものがあるのでしょうか。

知らない方のほうが多いと思うので気にしないでください(笑)例えば、ヒップホップとかジャズダンス・社交ダンスなんかは聞いたことあると思います。でも細くは結構いっぱいありまして、リディアのインストラクター達が得意としているジャンルで言えば、フリースタイル・K-POP・ガールズヒップホップ・ワック・ロック・ポップなどなど…これ以外にもたくさんありますよ(笑)

―― 初めて聞く単語が多すぎて何から質問していいのか(笑)でもこれだけダンスのジャンルがあると、教えるジャンルの違いだけで他社と差別化できそうですが、どうなんでしょう。

あ、でも良い質問です。ここはリディアという業態を理解する上で、かなり大事なポイントなんですよ。確かに他社と差別化するために、わざと教えるジャンルをズラしているスクールがあるかもしれませんが、リディアは違いまして。理由としては先程もお伝えしたとおり「子ども達がしたいダンス」のジャンルで教えることにニーズの本質があるので、他社を意識してジャンル選定しているわけではないということです。

―― なるほど。

その時代の子ども達が好きなダンスのジャンルを、実際に第一線で牽引している若いインストラクターが直接教えること、子どもたちにとっては「憧れのお姉ちゃん」に教えてもらえること、これが最も大切で差別化につながります。つまり、リディアが教えるプログラムは時代の変化と一緒に変わっていくということです。もし他社が同じジャンルを教えていたとしてもここは変わりません。

リディアのインストラクター達:現在60人以上のインストラクターが指導している

―― 顧客ニーズ起点の考え方で納得感がありますね。ただ一方で、差別化という視点ではどう考えればよいのでしょうか。お話を聞く限りだと、他社と教えるジャンルがすでに被っていることもありそうですよね。

これが意外とそうでもないんです。差別化というかダンススクール市場の特徴と、リディアのポジショニングを説明した方が全て理解できるかもしれません。

―― お願いします。

まず、ダンススクールの市場はざっくり3つに分けることができます。

1つ目がエイベックスやLDHなど芸能事務所や音楽レーベルが行っているスクールがあります。ここはスクールの目的がアイドルや歌手になるような出口を目指しており、月会費も2万円〜3万円以上と高い。かなりハイレベルなスクールですね。

インタビュー内容を元にBEHIND THE FITNESS編集部が作成

2つ目はリディアが主戦場としているミドルエリア。リディアの月会費は約7,000円からとなっていて、教えるのはK-POP・ガールズヒップポップ・ヒップポップなど新しいダンスのジャンルになります。インストラクターは20歳〜30歳の若い世代が中心です。

そして3つ目は、安価なダンススクール。月会費は3,000円〜4,000円と安価です。安価な理由は、ダンサーが個人事業主として公民館などで教えていることが多いからで、発表会等の環境も小さい規模での開催が多いですね。教えるのはロックダンスやポップダンスといった少しレガシーなものが主流です。インストラクターの年齢層は40歳〜50歳くらいのイメージですね。

―― 老舗のダンススクールは、月会費は安いが教えているジャンルが少し古いと。

そうです。度々言っているように「今の子ども達がしたいダンス・好きなダンス」を提供できているかという顧客ニーズ的な視点から見ると、老舗のスクールは少しずれてきている可能性があるんですね。この層がダンス業界・ダンススクール業界を作ってきた先人であることは間違いないのですが、個人事業主として1人で教えているが故に、インストラクター個人が分かるジャンルのみを教えるので、プログラムの幅が広がらず、結果的にリディアと教えるジャンルも被らないんです。

―― なるほど。子ども自身がしたいダンスを、そのジャンルでは「憧れのお姉ちゃん」が教えてくれることが大事、という意味の肝がここなんですね。

おっしゃるとおりです。教えるダンスのジャンルも含めた顧客ニーズを叶えるための新業態=業界での新しいポジショニング=差別化になっているというイメージです。つまり、他社のダンススクール=競合かというと実は意外とそうではなく、それぞれで棲み分けができていることが分かってもらえるかと思います。

―― では競合はいないのでしょうか。

リディアの場合、会員の世帯収入は700〜800万くらいのミドル層なので、競合という意味では学習塾や他の習い事教室の方が近いかもしれません。そのため教室の出店戦略もこれらの業態を意識して考えています。

10キロ圏内・ドミナント・最大10−15教室、特徴的な出店戦略

―― 出店のお話がでてきましたが、リディアのフランチャイズ出店はどのような設計なのでしょうか。

リディアのフランチャイズが他社と大きく違う点はここかもしれません。まずリディアのフランチャイズは10キロ圏内に5店舗を出店する前提で設計されています。

―― 10キロ圏内に5店舗ということは、ドミナント出店が前提ですか。

その通りです。ターゲットとなる商圏に対して、弊社では「本校」「サテライト校」と呼び分けていますが、本校が1拠点、サテライト校4〜5拠点という配分でドミナントに出店する前提になっています。

―― 本校とサテライト校はなにが違うのでしょう。

本校は基本的にターゲット商圏内の主力教室の位置付けで、賃貸等で物件を取得して開校します。サテライト校はレンタルスタジオを借りるなど、固定費を抑えて開校するイメージで捉えていただければと思います。物件取得をしないサテライトであれば移転や撤退も容易ですしね。

―― なるほど、サテライト校でコストを抑えて一気にドミナント出店すると。

そうです。本校を主力教室にして生徒をしっかりと確保する。ここは死守するイメージで、出店エリアの選定はけっこう大切です。その後、本校で拾いきれないエリアへの進出や、生徒の確保をサテライト校で実現します。サテライト校の業績が良ければ、本校へ格上げすることも可能です。レンタルスペースを借りて運営している実際に既存のサテライト校でも年間300万円弱の利益が出ているところもあります。

―― 小学校の学区設定は大体1〜4キロ圏内だと聞いたことがあります。10キロ圏内だと少なくとも15校程度は小学校が存在していて、そのエリアにコストを抑えて素早くドミナントで出店すると、友達の何人かは必ずリディアに通っている状態が生まれる、自分も通うとなれば友達がいるところに、というテンションで競合にも勝っていく、こんなイメージですか。

そうですね、その状態になって、ターゲットの商圏で高いシェアを抑えられれば理想的ですね。FC本部として出店エリアのご提案もするのですが、逆に特定のエリアを熟知しているようなFCオーナーさんとパートナーになれれば私たちも心強い限りですし、都心部に限らず地方部でも出店を進めて行きたいと思っています。

【参考情報】大阪の中心地には半径5キロ圏内に小学校が20校近く存在(出典:Google Map)

―― お聞きしていると10キロ圏内だともっと開校できそうですよね。

10キロ圏内だと10教室〜15教室は出店できます。大阪の教室だと1教室で4〜5つの小学校の生徒が混ざっている状態ですから。フランチャイズオーナーさんからしても出店余地が多いのは収益的にもプラスかと思っていますね。

集客イベントなのに利益がでる?客が客を呼ぶ「発表会」

―― リディアのフランチャイズ加盟資料で収益モデルのページを見ていると、広告に該当する項目が2つあります。通常の広告宣伝費は理解できますが「発表会経費」が気になりますね。

たしかにスクール業態特有の項目かもしれませんね。発表会は、親御さんに習熟度を見てもらう場、子ども達にとってはレッスンの目標になる大事なイベントですが、発表会の意義はそれだけではありません。ダンススクールにとっては絶好の集客チャンスなんですよ。

―― 集客ですか。

はい、リディアは年1回発表会をやっています。この収益モデルにある発表会経費250万円、これは1回の発表会にかかる経費ですね。一見すると1回のイベントに250万円もかかるのかって思いますよね。

―― 思ってしまいました(笑)

リディアの発表会はエリアごとに開催していて、大阪だとZeppなんばをメインで借りているのでそれなりにコストはかかります。インストラクターへ支払う振り付け料だとかも含めて。でもそういう会場でしっかりとした発表会を行うことには意味がありまして。発表会の後は毎年だいたい100人近い人が体験入会してくれるんですよ。

―― え?すごい話ですね…どういうことでしょう。

発表会を見に行った親御さんがSNSに動画をアップする、それを見た友達やその親御さんが体験入会の申し込みをしてくれる、そういうことです。友達の発表会を見に来て「私もやりたい」というパターンもあります。良い会場で発表する意味は伝わりますかね。

リディアの発表会では生徒たちが本格的なダンスパフォーマンスを披露する

―― そう考えると250万円という集客コストは安いかもしれませんね。

発表会は費用がただ出ていくだけじゃないですよ。生徒さんから発表会への参加費は有料で、1人3万円弱ほど頂きますので、100人参加すれば「発表会」で利益がでます。

―― 集客もできて利益もでるんですか。何割くらいの生徒さんが参加されるんですか?

大体8割くらいの生徒さんが参加されますかね。ちなみに集客ノルマチケット3枚を渡すので、それを使って生徒さんの周りの方にも当日見に来てもらう仕組みです。

―― なるほど。発表会は何月に行っているんですか?

毎年3月です。リディアは1月〜3月は発表会に向けたレッスンのみにしていまして、この期間は入会頂いてもレッスンに参加できないようにしているんです。それで3月に発表会をやると、新学期スタートの4月と5月で新規入会に一気に弾みがつくと。子ども向けのビジネスにとって、4月と5月は勝負の期間ですからね。

8割近い生徒が参加するリディアの発表会

―― これは、よく出来ているというか…すごい仕組みですね。

ありがとうございます(笑)通常の広告宣伝費に関してはダンススクールに限らず、どの商売でも同じく発生しますよね。FCオーナーさんがこの毎月の広告費をどれくらい出していけるかによって集客のベースは変わってくるわけです。でもこれは、あくまで全体の集客を底支えするイメージ。通常の広告宣伝と発表会の両輪が回るから上手くいくんですね。それに発表会を見て入会してくれるお子さんは明らかにやる気が違うんです。

―― 私もあのステージに立ちたい、と。

実際に見てますからね。私もあのステージに立ちたい、あんな風にダンスしたいと明確な目標のイメージがあるのでモチベーションも高いですし。退会もしにくいですよね。

入会したら平均5年弱は通ってくれる、ストック型のビジネスモデル

―― 退会しづらいということですが、そもそもリディアの生徒さんは平均して何年くらい続けられるのでしょうか。

平均すると5年弱ですね。長い方だと10年近く通われている方もいらっしゃいます。会費ビジネスとしては、かなりLTV(ライフタイムバリュー:顧客が退会するまでにどれだけ収益をもたらすかを表す指標)は高いですね。

リディアの会員継続期間は平均5年弱とかなり長い

―― それはすごい。会費が月7,000円で55ヶ月だとしても38.5万円。1生徒の獲得に5万円かかったとしても余裕で回収できますね。

そうなんですよ、だから継続的に毎月の広告宣伝費をFCオーナーさんには捻出いただくことと、先程の発表会の開催、この2つのサイクルで集客は十分にできますし、収益的にも極めて大きいリターンが期待できます。

―― そうすると、何歳の時点で入会するかは、かなり大事ですね。

おっしゃるとおりです。だからリディアの場合は3歳〜6歳に重点的にアプローチしています。もし幼稚園がリディアのフランチャイズに加盟してくれたら、シナジーしかありません(笑)

―― リディアの生徒がやめない要因はどこにあるのでしょうか。

これはシンプルな話でして、生徒は先生(インストラクター)のファンなんですね。リディアは1教室に大体8人程度のインストラクターが所属して、週7回レッスンが実施されます。自分に合うインストラクターを見つけたら、そのインストラクターのレッスンに通うわけです。インストラクターと生徒の間に関係性も構築されていきますから。

―― 関係性の構築はかなり強い理由ですね。

子ども達の話を聞いていると「あのお姉ちゃん(インストラクター)みたいになりたい」「私もダンスの先生になりたい」と言う子がかなりいます。10年前にリディアに通っていた生徒で、本当にリディアのインストラクターになった子もいますよ。

―― それは嬉しいですね。逆に退会は、どういった理由があるのでしょうか。

退会の理由で「他のダンススタジオに変えるから」ということは基本的にありません。生徒はインストラクターのファンなので、他のインストラクター(スタジオ)にスイッチするという選択肢をそもそも持っていない状態に近い。あるとすれば「受験勉強に集中するからダンスを一旦やめる」とか、ダンス自体をやめる=退会のケースが多いですね。

ヨガスタジオは原状回復費用を払って撤退するより、リディアに加盟した方が良い

―― 最後に加盟条件などについて教えて下さい。

はい、条件面では1校目(本校)の開業に必要な加盟金等の合計は300万円です。開業後に必要な費用として、ロイヤリティは売上の7%、教室運営費用の月20万円とシステム利用料の月1.5万円だけです。教室運営費の20万円は、冒頭で申し上げた教室運営をFC本部が代行する費用ですね。本校1教室・サテライト5教室までは20万円定額なので、FCオーナーさんご自身で運営スタッフを抱えるよりもはるかに安価だと思います。

フランチャイズワン編集部追記:2022年12月現在、加盟金は200万円に変更されています。

―― 5教室まで20万円固定は確かに安いですね。サテライトではなく本校の出店に必要な初期投資はいくらぐらい必要でしょうか。

テナントは20〜30坪を標準モデルとして考えているんですが、例えば30坪スケルトン物件で内装がフルにかかったケースを想定しても920万円です。坪単価は1万円を切れるとベストですね。大阪の直営教室の中には坪単価5,000円のテナントもあります。もっと安くできるとは思いますが、目安として考えていただければ。

フランチャイズワン編集部追記:2022年12月現在、加盟金は200万円に変更されています。

―― けっこう費用がかかった場合の事例に見えますが、内装コストを抑えられれば、初期投資の回収期間は2年かからないイメージですか。

そうですね。ダンススタジオなので何か特殊なマシンを買うとか、そういうこともないので、実際はもっとコストを抑えてオープンすることも可能かと思います。回収期間は、生徒さんをスタートでどれくらい集められるのかにもよるので一概には言えませんが、それでも他のフランチャイズ業態に比べれば回収は早い方だと思いますね。

―― 実際に開業コストを抑えられた事例はありますか。

1件すごい教室がありますよ(笑)2022年4月にオープンする日進校(愛知県)ですね。この物件、ヨガスタジオの居抜き物件なんですよ。居抜きの状態でスタジオとして完成されていたので、看板を取り替えただけで開校準備が終わりました(笑)初期投資の回収もかなり早いと思いますね。

リディア日進校がヨガスタジオだった頃の店内写真:内外装工事は不要だった

―― 内外装工事ほぼ0ですか…ヨガスタジオの居抜き物件、ヨガスタジオからの業態転換との相性抜群ですね。

そうですね、ヨガスタジオの経営者は個人事業主の方も多い領域ですよね。黒字でも個人的な事情で運営を続けられなくなる方も多いと聞きます。そんなときに、リディアのフランチャイズに加盟していただければ、せっかく投資した内装をそのまま活かせますし、オープン後の教室運営はFC本部である弊社が行いますから。

―― 原状回復費用を払って撤退するくらいなら、原状回復にかかるコストをリディアのフランチャイズに投資すれば、自分自身で現場に入らなくても収益は失わない。

そのとおりです。先程もお伝えしたとおり、平均5年弱ほど継続してもらえる会員ビジネスを外注できると考えてもらえれば、新規事業としても良い選択肢になると思っています。

フランチャイズワン編集部追記:2022年12月現在、加盟金は200万円に変更されています。

―― 確かにそうですね。新規事業として加盟されたオーナーさんもいらっしゃるんですか。

今リディアに加盟していらっしゃるオーナーさん3名は皆さん新規事業の扱いになっていますね。例えば、海老名校(神奈川県)のオーナーさんは、神奈川県でパーソナルジムを展開されています。複数店のパーソナルジムを経営される中で「ストックビジネス・会員ビジネスを事業として持ちたい」とリディアに加盟されました。

―― パーソナルジムの新規事業ですか。確かに経営の安定性を考えると相性が良さそうですね。

フィットネス領域の方には縁がありまして、千葉県のオーナーさんは元々フィットネス業界にいらっしゃった方ですね。今は別の業界で個人事業主として働かれていますが、やはりフィットネス領域でなにかしたいということで、副業・新規事業として加盟頂きました。

―― なるほど。

ヨガスタジオの居抜き物件を使ってオープンした日進校のオーナーさんは、愛知県で小児科クリニックを経営されている院長さんです。もちろん新規事業という扱いにはなるんですが、加盟の動機としては「地域の子ども達に役立つことをしていきたい」と仰っていました。小児科クリニックの客層とも相性が良いですし、弊社としても嬉しい加盟です。

ダンスを通して豊かな社会を創造したい

リディアはダンスを通して、その地域の子どもの成長を支援している

―― 最後に読者の方になにか伝えたいことはありますでしょうか。

ありがとうございます。えっと…10年間リディアを経営してきて忘れられない出来事がありまして。ある時、生徒のお母さんに「子どもが学校に馴染めず友達もできないので、転校させることを考えていたが、リディアに通いはじめて友達ができた、最近は学校が楽しいと言っている」と言われたことがあったんです。

そのお母さんが本当に喜んでくれていまして、心からリディアをやってきてよかったと実感したんですね。弊社はリディアとは別に、子ども向けサービスのプロ集団として「OSAKA子どもの夢 応援事業」という大阪府の公民連携事業にも取り組んでいるんですが、何が言いたいかと言うと、私たちはとにかく真面目に子どもの未来を考えて、子どものための事業を行っている会社です。

リディアが全国に広がっていけば、今の子ども達が将来ダンスを仕事にできる機会も増えますし、ダンスを通じた教育は子ども達の未来に必ず良い影響をもたらせてくれると信じています。「ダンスを通して豊かな社会を創造する」この理念に共感いただける方は、ぜひリディアのフランチャイズをご検討いただければと思っています。

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